中国山岳のトップ

中国五岳の筆頭「泰山」がそびえる。泰山の岩石はおよそ25億年前、地球の第一造山活動によって形成された。エベレストが第四次造山活動による形成であるから、泰山のほうが先輩格である。4億年前ころになって海上面に姿をあらわし、次第に隆起、約3000万年前にいまの泰山の形をなした。

いつのころからか、この山の神は人の生命を支配し、人の死後、魂魄はみな泰山に帰して神の裁きを受けると信じられだした。『史書』には、中国歴代皇帝のうち72人が泰山で封禅(天命を受けた帝王が、安泰をはかって天と地を祀る)の儀式を行ったとある。唐の詩人杜甫は「望嶽」の中で「斉魯、青いまだ了らず。造化、神秀を鐘め…(山の青さが斉と魯の平野に限りなく広がっている。造化の神は、ここに神秀なる霊気を集め…)」と泰山を描写した。

玉皇宮の観日亭、日観峰から眺める日の出、雲海のかなたに真紅の点がポツリとあらわれたかと思うと、やがて真っ赤な火の玉となり、金色の光を放ち、まわりの雲をバラ色に染める。それにつれて山々は色づき、生気がほとばしり、天地に光明が満ちる。杜甫のいう「神秀の霊気」を感じることができる、「パワー・スポット」をはるかに超越した「ゴッド・パワー・スポット」である。

代表都市
泰安

泰安地区は悠久の歴史文化がある。5000年以上前に大汶口文化が花開き、紀元前200年に「泰山郡」、西暦1136年には「泰安郡」が設置された。「泰安」は「泰山さえ安定していれば、天下も安定する」という逸話から名付けれられた。泰山は中国五岳の筆頭、中国民族精神の象徴、華夏文化の影響を色濃く受け、その壮大な自然資産と悠久なる人文資産であり、1987年、ユネスコの世界遺産に登録された。

泰安は華夏文明発祥の地であり、早くは50万年前の人類誕生とその繁栄、5万年前の新泰人、ホモ・サピエンスの誕生、5000年前に起こった燦然と輝く大汶口文化に至るまで、華夏文明の重要な一里塚となっている。尭・舜から秦・漢、明・清時代に至るまで、延々と続く数千年を経て、泰山は歴代皇帝が封禅の儀を執り行う「聖山」と成った。皇帝がこの儀式をこの地で務めてから、

泰山景勝区

泰山の最高峰にある「玉皇頂」は海抜1545メートル、壮大かつ気勢盛んで「五岳の筆頭」「五岳の長」「天下第一の山」と呼ばれている。景観は壮麗で、重厚な形状、幾重にも連なる山々、青松と巨石、たちこめる霧。道教や仏教では、泰山を「聖山仏国」とみなし神格化し、多くの寺院や宗廟を建て、古代の著名人は各々次々と訪問しては詩篇や紀行文を作った。現在、20以上の旧建築群、2200余りの石碑や石刻が残っており、経石峪の石刻は特に有名である。それら全てを包み込んでなお神秘的なこの山の懐の深さと、今なお漂う厳かな雰囲気は、いにしえの古人のみならず現代人までも魅惑してやまない。

泰山にはまた「泰山さえ安定していれば、天下も安定する」という言い伝えがあり、秦の始皇帝から始まって清代に至るまで、13人の皇帝が泰山で延べ72回の「封禅の儀」を執り行い、24人の皇帝が「遣官の儀」を執り行ったということである。

まさに、泰山は中華民族の象徴、燦然と輝く東方文化の縮図である。天と人を結びつける思想を託された地であり、中華民族精神の中心であると言えよう。

岱宗坊から頂上までは9キロの石段が続く。休みやすみ登って5、6時間といったところ。下山には2時間もあれば充分なので1日で往復できる。中天門と南天門は、ロー

見どころ
グルメ
  • 岱廟
    歴代皇帝が封禅の儀の際に大典を催した場所。春秋戦国時代にはすでに廟守があったと伝えられている。現在の規模になったのは11世紀初頭の北宋の宣和年間。
  • 秦二世刻石
    配天門をくぐると東御座の敷地内に一級の見ものがある。「秦二世刻石」と名づけられた古びた石碑である。その名の通り秦の第二皇帝である胡亥の時代(紀元前209年)に、丞相李斯の書を刻んだ。
  • 天貺殿
    北京故宮の太和殿、曲阜孔廟の大成殿と合わせた三つが、古来中国三大宮殿と称されてきた。間口九、奥行五の比率の「九五様式」が採られている。これは皇宮の正殿にのみ許される建て方。
  • 南天門
    元の中統5年(西暦1274年)の創建。天国との境目とされ、中に入れば仙人になれるといわれてきた。門前の石段部分は「緊十八磐」と呼ばれ、上から見下ろすとまるで垂直に見え、思わず足がすくんでしまう。
  • 五松亭
    中天門の近くに五松亭がある。『史記』によれば、始皇帝が泰山へ登る途中で暴風雨にあい、ここの五本の松で難を避けることができたので、この松に「大夫」の爵位を与えたそうだ。「五大夫の松」はその後二本枯れ、いまは三本残っている。
  • 玉皇頂
    九転大腸も代表的な山東料理のひとつである。豚の大腸をさっと茹でた後に油で揚げ、腸の中に10種類以上の薬味を入れて、とろ火で炒…
グルメ
  • 棋山鶏のピリ辛炒め
    棋山鶏のピリ辛炒めは莱蕪の伝統料理である。棋山鶏を用い、水を使わず鍋で炒める。味はピリ辛。香りがよく歯ごたえがある。莱蕪を代表する一品料理である。
  • 魚のかす漬け
    魚のかす漬けは、泰安東平県の伝統料理の一つで、清康煕三十四年(西暦1695年)が起源とされる。東平湖の新鮮なフナを使い、十数種の貴重な漢方と香料を配合し、複雑な工程を経て作られる。この料理は、冷めてから食べるのが良い。香り高く、味は絶品。
  • ロバ油焼きパン
    泰山ロバ油焼きパンも泰安地方の有名な一品である。厳選されたコムギ粉とロバ油を原材料とする。胡椒、ウイキョウ、ゴマ、ゴマ油などを、水で発酵させたコムギ粉に含ませて、よく揉んでからまるめる。
  • 泰山赤鱗魚
    泰山赤鱗魚は別名、螭霖魚,石鱗魚、時鱗魚、斑紋魚。泰山の泉水で育てられた珍貴山地方の淡水魚で中国五大名魚の一つ、宋の時代以降、歴代の皇帝に捧げられた魚である。赤鱗魚は海抜270m〜800mの山の渓流に生息し、藻類や浮遊動物を好んで食べる。
おみやげ
  • 泰山玉
    泰山玉とは、今から25億3600万年前に、マグマに溶けこんだマグネシウムを多く含む岩石が、気化と液化作用で変質し、半透明、黒、深緑、緑色(ごくたまに紅、紫色のものも発掘される)の玉になったもののこと。
  • 泰山麦飯石
    泰山麦飯石は、火成岩の風化した鉱物。天然サプリメント。微量ではあるが人体に有用とされる19種類の元素を含む。常用すると、免疫力を高め、疲労回復、利尿作用、胃、肝臓、高血圧、血管硬化、酸欠、皮膚病の予防などに効果があるとされる。
  • 萊蕪錫彫刻
    萊蕪錫彫刻工芸は三百年の歴史がある。種類も豊富、精巧で美しいデザイン。錫を使用することによって独創的な美術工芸品と成っている。
  • 萊蕪ショウガ
    又の名を黄生姜、大生姜。一つ一つが大きく色鮮やかで繊維が少なく柔らかい。少し辛味があり、栄養豊富で保存が効くなどの特徴がある。山東省内外で名産品として知られる。